発熱患者さんの対応について

新型コロナウイルス感染症も予防接種や既往感染による人間の側の免疫獲得により、
感染者の症状もだいぶかるくなってきました。

分娩取り扱い施設として嬉しいことに、
去年までは生後1ヶ月ぐらいで感染し、40度近くの熱をだして、哺乳困難となるあかちゃんが
それなりにでていましたが、今年になってからはでなくなっています。

というわけで、
発熱を理由にして、
電話で予約をとるなどの特別な対応をとることを4月1日からやめます。

従来通り、内科や小児科で予約をしていただいて、受診してください。

ただし、マスクの着用をお願いします。また、麻疹感染の疑いがある方はかならず受診前に連絡をおねがいします。

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以下、コロナ禍の振り返りです。

当院は、発熱患者さんをできるだけ受け入れる、
感染の広がりをふせぐ、ことで、
妊婦さんや赤ちゃん、そのご家族、当院で産まれた子どもたち、地域のみなさんの
健康や安心につながる、という思いでやってきました。

2021年の1月には ID-NOW(PCRみたいなもの)を導入し て、
迅速に検査できる体制を整えました(デルタの頃、オミクロンの最初の波の際には、数が多すぎて対応しきれず、検査の結果がでるまで時間がかかり、ご迷惑をおかけしました)。

私個人、医院としては、
大変だった時期をあげると、
1)2021年の 1-2月
発熱外来を開設している医療機関の数が少なく、その一方で、COVID-19の重症化率が高く、入院先がなかった時期。

この頃は交通事故にあった患者さんが発熱しているだけで受け入れ先がなく、
当院で検査をしてから、高次の医療機関にいってもらったりなどもありました。

2)2021年の7月-8月
δ株の感染力の強さにより、
全数把握が不可能となるぐらい数がふえた=封じ込めの破綻+予防接種をうけることができないでいる方々の症状が強かった時期

でした。

それ以降、予防接種の接種がすすんだ δ株の後半(2021年冬頃)からは、
どうやったら、SARS-CoV-2 と共存できるか、 COVID-19を普通にある病気としてどうやって対応していくか、
を医院のテーマとしてやっていたつもりです。

予防接種は 2021年の5-6月に孫がうまれた直後になくなった方がいらっしゃったり、
そのご家族のうちの婆さんは予防接種が接種できていれば、死ななくてすんだかもしれない、
という言葉がずーと、いまでも残っていて、その方、予防接種の予約はしてくれていたんです。

それ以降、お母さんやあかちゃんのご家族にそんな思いをさせたくない、
できる限り、接種したい人に予防接種を届けたい、という気持ちでやってきました。

分娩取り扱い施設として、
COVID-19の患者さんをそれだけでみなかったり、他院での分娩をお願いしたりすることは避けるということは、予防接種以降、実現できました。
院内での COVID-19感染もなく、この点、皆様のご協力のおかげです。

スタッフも本当に頑張ってくれました。

市原市の人口は27万人ぐらい。

発熱外来(2020年11月の終わりから、2024年3月まで。それ以前は統計をとっていません)の受診者数は、
のべ 約 10000人(半分ぐらい小児)、

SARS-CoV-2 ワクチン のべ約 12000人(うち、小児 1000人、乳幼児 350人ぐらい) です。

需要に応じきれず、 お叱りをうけることもありましたし、待ち時間が増えて申し訳ありませんでした。

当院の受診者はコロナ以前は、年間 20000人/年 ぐらいであり、できる限りのことはやってきたつもりです。

とくに応援してくださった、かかりつけのみなさん、ちびっこたちに感謝いたします。
おかげさまで頑張れました。

これからも地域の皆さんのためスタッフ一同頑張っていく所存です。
よろしくお願いいたします。

 

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