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有秋台医院

29 MAY
2022

現在の市原市の感染状況について

#4. 新型コロナウイルス感染症

グラフは市原市のサイトから借りています。
新型コロナウイルスの PCR陽性者の市内年代別内訳(令和4年3月1日~令和4年5月27日) です。
このグラフをみるに、3回目のワクチンの接種が進んできて、新型コロナウイルス感染症が予防接種が予防接種ができない世代への病気にかわりつつあるのがわかります。
新型コロナワクチンは基本的に3回の接種で免疫が確立すると考えていいようです。高齢者やハイリスクな方はこれから4回目のダメ押しがはじまります。
市原市の10歳以下の人口は 2万人弱。
総人口 27万に対して、7%。一方で、60歳以上の人口は約8万人で 30%ぐらい。
https://www.city.ichihara.chiba.jp/article
...
ですので、3回目の予防接種がほぼおわっている60歳以上の人と比較して、10歳以下は10倍ぐらいの感染率となります。
小児の新型コロナウイルス感染症については、
軽症といわれていますが、
アメリカでは、18歳以下の死亡者も 1000人こえており、0-4歳の死亡者も 400人以上となっています(まあ、日本の死者数にくらべてアメリカの死者数は人口比でも10倍ぐらいありますが)。
当院の発熱外来の1/10-1/20 人にひとり程度ですが、40℃の発熱、咳、下痢、嘔吐で入院をしたり、点滴が必要になっています。喉が腫れて、呼吸が苦しくなるお子さんもいらしゃいます。
小児のワクチンに関しては、海外では3回目がはじまっています。小児の予防接種の副反応については、インフルエンザのワクチンと同じ様な感じで、とくに他の予防接種よりもひどいということはありません。
妊婦さん、授乳婦さん関しては、
上のお子供からの感染がそれなりにあります(ちなみにこれもアメリカですが、妊婦さんが感染する死亡リスクが 1/1000以上あります)。
妊娠中は新型コロナウイルスに感染すると他の感染症とおなじように重症化する傾向があり、未接種の場合、母子ともに危険が高いとされています。
妊娠中にお母さんがワクチンを接種することで、お母さんから赤ちゃんに抗体が移行し、乳児の感染予防や感染しての重症化の予防になります。実際、当院の発熱外来でもこのような患者さんを診察してきました。
現在、新型コロナウイルス感染症の流行は落ち着いてきています。
先週は1月の第2週以来、はじめて、新型コロナウイルスの陽性の方の数が一桁でした(ちなみに、当院で新型コロナウイルス感染症と診断した方は、全期間だと 750人、1月からだけで 550人ぐらいです)。
株の変異があると、とくに予防接種を受けていない方、3回目の接種がすんでいない方でまた流行することを懸念しています。
いろいろなご心配、お考えもあると思いますが、
まだ接種をしていない方、3回目が終わっていない方は接種をご検討いただきたいです。
よろしくお願い致します。