女性のライフステージに応じたさまざまな健康ニーズに対応するため、幅広い診療サービスを提供しております。
月経のトラブルから更年期の相談、プレコンセプションケア、がん検診まで、専門の医師とスタッフが丁寧にサポートいたします。
安心してご相談いただける環境を整えておりますので、健康に関するお悩みがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
子宮頸がんは、日本では年間約11,000人が診断され、約2,800人が亡くなる病気です。
子宮頸がんの診断は20代後半から増加し、40代でピークを迎えます。
早期の子宮頸がんは自覚症状がほとんどないため、定期的な検診を受けて早期発見につなげることが重要です。
一方、子宮体がんは初期に出血を伴うことが多く、好発年齢は更年期周辺です。
不正出血が続く場合は、早期に受診し、超音波検査や子宮内膜の検査を受けることをお勧めします。
当院では、市原市の子宮がんの個別検診を受けることができます。
詳しくは市原市のホームページ「子宮がん検診」をご覧ください。
また、子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が関与していることが多く、ワクチンで予防可能です。
子宮頸がんワクチンは公費で接種することができ、当院でも接種可能です。ご希望の方はお問い合わせください。
詳しくは市原市のホームページ「ヒトパピローマウイルス感染症予防接種(HPVV)」をご覧ください。
生理痛が重い、出血量が多い、月経前に気分が優れないなどの症状は、女性の生活にとって大きな問題です。
これらの症状は、適切な治療により改善することが可能です。お悩みの方は、ぜひ診察をお受けください。
超音波などを使用して器質的疾患(子宮筋腫、卵巣嚢腫など)の有無を確認した上で、年齢や症状に応じて以下の治療法を提案いたします。
ホルモン剤を使用して月経周期を調整し、希望の時期に月経が来るようにします。
低用量のエストロゲン・プロゲスチン製剤(以下、ピル)を用いる方法と、中用量のピルを用いる方法があります。
低用量のピルは、悪心・嘔吐、そして重大な副作用である血栓症のリスクが少ないですが、中用量ピルよりも早い時期からの内服が必要です。
一方で、中用量のピルは内服期間が短くて済みますが、副作用が強く出る場合があります。
月経を早める方法、遅くする方法、いずれも可能ですが、来院と月経予定日の関係から難しい場合もあります。可能であれば、ずらしたい月経のひとつ前の月経が始まる前に来院してください。
ずらしたい生理の一つ前の生理が始まってから5日目までに低用量ピルの服用を開始します。
14日以上低用量ピルを服用したあとに服用を終えると、2~3日後に生理が訪れ、生理を早 めることができます。日数の都合上、14日以上低用量ピルを飲むことができない場合は、 ずらしたい生理の一つ前の生理が始まってから5日目までに、より女性ホルモンの含有量の 多い中用量ピルを10日間飲む方法もあります。
中用量ピルを用います。 ずらしたい月経予定日の5~7日前から中用量ピルを飲み始め、服用をやめると2~3日程度 で生理が来ます。最長で7日間程度遅らせることが可能です。
月経困難症の治療薬として用いられるエストロゲン・プロゲスチン製剤(以下、LEP)は、 長期の内服を前提としているものもあり、出血を3ヶ月に一度程度にすることができます。月経痛が重く、テストや部活動などの行事で頻繁に月経を調節する必要がある方は、月経困難症の治療を兼ねて、LEPの内服も考慮してもよいでしょう。
月経前症候群(PMS)は、月経前に現れる身体的および精神的な症 状の総称です。ご自身が辛いだけでなく、パートナーや家族に迷惑をかけてしまうという悩みで来院される方も多いです。 PMSは、腹痛、頭痛、乳房の張り、むくみ、食欲の変化、イライラ、不安感、うつ症状などの症状が、月経開始の1~2週間前に始まり、月経が始まると軽減することを特徴としています。PMSの原因は完全には解明されていませんが、ホルモンバランスの変動、特にエストロゲンとプロゲステロンの変動が関与していると考えられています。また、生活習慣やストレス、栄養状態も影響する可能性があります。PMSは症状のパターンと月経周期との関連を確認することで診断されます。詳細な病歴聴取と日記の記録が重要です。
生活習慣の改善(バランスのとれた食事、規則正しい運動、十分な睡眠)、ストレスの改善も大切ですが、薬物療法(鎮痛薬、抗うつ薬、ホルモン療法(LEP、ディノゲストなど))で、症状を緩和することが可能です。
お悩みの方はご相談ください。
日本人女性の平均閉経年齢は50歳前後です。
この時期は、女性ホルモンの分泌が低下するだけでなく、子育て、親の介護、仕事など人生の大きなイベントが重なり、心身に大きな負担がかかることが多いです。その結果、体調や気持ちの不調を訴える方が増えます。
中には高血圧や甲状腺機能異常などの病気が隠れている場合もあります。
これらを含めて、更年期障害と呼びます。
また、不正出血が続く場合は、子宮頸がん、子宮体がん、腟がん、卵巣がんなどの重大な婦人科疾患が隠れていることがあります。
当院では、一人ひとりの患者さんに対して、それぞれの体調や気持ちの不調を改善する方法を探し、適切な治療を提供していきます。
基本的な検査、ホルモン検査や超音波検査、精液検査を行った上で、排卵誘発、黄体ホルモン補充などをの治療をおこないます。
年齢、卵管閉塞が疑われる場合、精子の数が少ない場合、治療への反応が悪い場合など必要な場合は、不妊治療専門施設へ紹介いたします。
プレコンセプションケアは、妊娠を計画する前に行う健康管理と生活習慣の改善を指します。これは、将来の妊娠と出産をより健康的で安全なものにするための準備です。プレコンセプションケアの目的は、妊娠前から母体の健康状態を最適化し、赤ちゃんの健康にも良い影響を与えることです。プレコンセプションケアには、栄養と食生活の見直し、適切な運動、健康状態のチェック、生活習慣の改善、感染症の予防、メンタルヘルスのケア、そして必要に応じた遺伝カウンセリングが含まれます。また、パートナーの協力も重要で、二人三脚で健康的な環境を整えることが求められます。プレコンセプションケアを実施することで、妊娠中のリスクを減らし、赤ちゃんの健やかな成長をサポートすることができます。健康な妊娠を望む全てのカップルにとって、プレコンセプションケアは非常に重要なステップです。
受診の際には可能であれば、現在の健康状態を把握するための健康診断の、人間ドックの結果、子宮がん検診の結果、内服薬がある場合はお薬手帳、また、予防接種の接種歴を確認するための母子手帳を持参してください。
その上で、必要に応じて子宮卵巣の状態を把握するための超音波検査、現在の健康状態を把握するための血液検査、赤ちゃんの先天性疾患に関与する、風疹、水痘などの感染症の抗体価の検査等をしていきます。
当院では、次の三つの避妊方法を提供しています。
これらの方法を通じて、患者様のライフスタイルやニーズに合わせた最適な避妊方法をご提案いたします。
それぞれの選択について詳しく説明し、個々の状況に応じた適切なアドバイスを提供させていただきます。
避妊に関するご質問や不明点がありましたら、お気軽にご相談ください。
経口避妊薬、一般的に「ピル」と呼ばれるこの薬は、効果的かつ可逆的な避妊手段を提供します。
ピルは主に二種類の女性ホルモン、エストロゲンとプロゲスチンを含むことで、排卵を抑制し、精子が子宮内膜に到達するのを困難にし、受精卵が着床するのを防ぎます。
長期的な避妊効果 - 挿入後、最長5年間有効な避妊が可能です。
ホルモン放出 - 小量のプロゲスチンを直接子宮に放出し、過多月経や月経困難症の症状を軽減します。
ミレーナは、日常生活における負担を減らし、長期にわたる確実な避妊と月経症状の管理を提供する選択肢です。
緊急避妊薬、通称モーニングアフターピルは、避妊失敗や非予定の性交後の妊娠リスクを減少させるために使用されます。 この薬は、性交後72時間以内に最も効果的に機能し、時間が経過するにつれて効果が減少します。
当院では、経口中絶薬メフィーゴ®パックを取り扱っています。
1剤目(ミフェプリストン)で受精卵の成長を止め、2剤目(ミソプロストール)で子宮収縮を引き起こし、胎嚢を排出させます。
この薬の使用は、母体保護法に基づき指定された医師が所属する医療機関でのみ許可されています。自宅など院外での内服はできません。
手術前の検査(超音波、採血など):15,000円
薬の内服と必要な処置:100,000円
※この料金には、必要に応じて行う外科的処置も含まれます。
従来の手術療法(静脈麻酔+傍頚管ブロック下での真空手動吸引法)と比較検討し、ご自身で選択してください。
参考サイト
厚生労働省:いわゆる経口中絶薬「メフィーゴパック」の適正使用等について
メフィーゴパックの販売元:ラインファーマ社の一般の皆さまへ