L o a d i n g . . .

有秋台医院|千葉県市原市の産婦人科

百日咳流行にともなう 妊婦さんへのワクチン接種のご案内

2025.05.03

妊婦さんへの百日咳ワクチン接種のご案内

百日咳が流行しています。生まれてくる赤ちゃんを守るため、妊娠中の接種が推奨されています。

百日咳とは?

百日咳は激しい咳が特徴の感染症で、特に新生児や乳児では重症化しやすく、呼吸困難やけいれん、無呼吸を引き起こす可能性があります。全国的に流行が報告されており、生まれたばかりの赤ちゃんへの感染予防が非常に重要です。以下のグラフは千葉県感染症情報センターのサイトからの引用です。

百日咳の流行グラフ

なぜ妊婦さんが接種するの?

赤ちゃんが百日咳のワクチンを接種できるのは生後2か月からです。それまでの間、最も有効な予防策は、妊娠中のお母さんがワクチンを接種して抗体をつくり、胎盤を通して赤ちゃんに移行させることです。また、妊婦さんの出産後の感染を防ぐことで、赤ちゃんへの感染を防ぐことも期待できます。

接種のご案内

  • 推奨時期:妊娠27週〜36週
  • 費用:5,000円(税込・自費診療)
  • 使用ワクチン:3種混合(トリビック®)
  • 予約方法:妊婦健診時にお申し出ください

推奨の根拠

日本では、百日咳に対して乳児への百日咳含有ワクチン(3種混合ワクチンDPTや4種混合ワクチンDPT-IPV)の定期接種が生後2か月以降に実施されています。しかし、百日咳含有ワクチン接種前の乳児への感染例が多く、またその重症化が問題となっています。オーストラリアや欧米諸国では、妊娠後期の妊婦に百日咳含有ワクチン(Tdap)を接種することで母体から乳児への移行抗体を増加させ、乳児の重症化を防ぐいわゆる「母子免疫ワクチン」が推奨されています。

日本で定期接種として導入されてきた百日咳含有ワクチンのうち、3種混合ワクチンDTaP(トリビック🄬)は添付文書上、妊婦への皮下接種が可能です。また、最近の厚生労働省研究班により、妊婦へのDTaP皮下接種の安全性と乳児への百日咳に対する抗体移行が確認されています。

日本産科婦人科学会のサイト女性を脅かす感染症の動画も参考になさってください。

よくあるご質問(FAQ)

妊娠中にワクチンを打っても赤ちゃんに影響はありませんか?

はい、問題ありません。

3種混合ワクチンは不活化ワクチンであり、妊娠中に接種しても胎児に悪影響を及ぼすことはないとされています。むしろ、妊娠中の接種によってお母さんの体内で作られた抗体が赤ちゃんに移行し、生後早期の重症感染を防ぐ効果が期待されます。

 

過去に接種していてもまた必要ですか?

はい。百日咳に対する抗体は時間とともに減衰するため、妊娠ごとに接種が推奨されます。

 

予約方法は?

妊婦健診時に医師や受付へお申し出ください。

 

おめでた予約 診療予約