2021.08.22
妊婦さんとその家族に対するCOVID-19ワクチン優先接種の実現についてのお願い
早期のワクチン接種を希望する妊婦に対して、65歳未満の基礎疾患を持つ患者さんに対しての接種が順次開始されており、この基礎疾患をもつ患者さんに妊婦および妊婦と同居する12歳以上の家族を含めていただけるようにお願いいたします。理由を以下に示します。1. 市内での新型コロナウイルス感染者数は高水準で推移しており、まん延防止等重点措置下にあり、いわゆる第5波においては、20代、30代、40代の感染者数が増加していること。2. 市原医療圏のみならず、千葉県全域で新型コロナ感染妊婦の受け入れが厳しい状況にあり、新型コロナ感染妊婦が数多く発生すると周産期医療体制が逼迫すること。3. 妊婦さんへの接種については、すでに多くの接種経験のある海外の妊婦に対するワクチン接種に関する情報では、妊娠初期を含め妊婦さんとおなかの赤ちゃん双方を守るとされていること。また、お母さんや赤ちゃんに何らかの重篤な合併症が発生したとする報告もないこと。4. 妊娠中に新型コロナウイルスに感染すると、特に後期の感染では重症化しやすいこと。妊娠中の治療選択肢が限られること。5. 妊婦さんへの感染を防ぐためには同居する家族へのワクチン接種が望ましいこと。市内の分娩取り扱い施設の産婦人科責任者の同意もいただいております。また、船橋市では同様な方針で動いているとのことです。ご検討の程よろしくお願いいたします。
参考資料:1. 日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会、日本産婦人科学会の合同のお知らせ妊産婦のみなさまへー新型コロナウイルス(メッセンジャーRNA)ワクチン についてー2. 日本産婦人科感染症学会女性のみなさまへ 新型コロナウイルスワクチン(mRNAワクチン) Q & A
これによって、今頃からは妊婦さんへの接種を許可していただけると考えていましたが、8月20日の市の回答は以下の通りでした。
昨今、新型コロナウイルスが若年者を中心に急速に感染拡大し、多くの妊婦さんの感染も確認されていま す。一方で、新型コロナウイルス(メッセンジャーRNA)ワクチンは、高齢者に限らず基礎疾患を持つ者、 それ以外の者へと順次拡大されております。
1 アメリカ疾病対策センター(CDC)は妊婦さんへのワクチン接種を強く推奨する声明を出しています。 わが国においても、妊婦さんは時期を問わずワクチンを接種することをお勧めします。2 妊婦が感染する場合の約8割は、夫やパートナーからの感染です。 そこで、妊婦の夫またはパートナーの方は、ワクチンを接種することをお願いします。というお知らせをだしています。
また、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)も妊婦さんに週数によらない接種を推奨しています。
有秋台医院 副院長 鶴岡信栄
要望書は医師会より提出させていただきましたが、この文章については医師会の見解とは関係ない個人のものです。